ノーコードツールClickの魅力と改善点

私たちU-labは、第一回に引き続きClick Live視聴型ハッカソンに参加し、第二回は合計10点ものアプリを製作・公開しました。その経験の中で、良い点と悪い点、両方の側面から見えてきたClickの特徴についてまとめたいと思います。

Clickとは

まず、Clickについて簡単にまとめてみます。Clickはノーコードジャパン株式会社が提供しているノーコードツールで、アプリ開発に特化したものです。「ノーコードツール」とは、従来はコードを書く(≒プログラミングをする)ことで行っていた製作・開発を、コードを書かずに実現することができるツールの総称で、現在世界的に見ても注目度の高い分野のひとつです。

Clickの魅力

Clickの一番の魅力は、直感的にアプリを作ることができるという点だと考えています。Clickではアプリの構成要素の最小単位をエレメントと呼び、それらをドラッグ&ドロップで配置していくだけでアプリを製作できるため、スライドを作成するような感覚で手軽に開発を進めることができます。

ドラッグ&ドロップでアプリ制作が可能

直感的なアプリ開発がもたらす効果として、プログラミングの技術を必要としないこと、短時間でアプリを製作できること、アイデアをそのまま形にできることなどが挙げられます。また、海外製のものが多く、日本語対応していないことが多いノーコードツールですが、Clickは日本語対応していて、なおかつ無料プランでも十分にアプリを作成することができる(※ストアでのアプリの公開には有料プランへの登録が必要)という特徴を持っています。おそらく日本人にとって最も開発の敷居が低いツールなのではないでしょうか。

親切なチュートリアルでデモアプリを作成しながらClickの操作について学ぶことができる

Clickの改善点

Clickには、魅力的だからこそ目立ってしまう欠点も存在します。最も大きな点ははカスタマイズ性が低いところです。ノーコードツールである以上、ユーザーとしてある程度の不便は仕方ないと割り切っていますが、スクロール操作に対するアクションを設定できない、条件分岐などの簡単な関数を設定できない、シェイプの回転ができない、外部フォント・アイコンが使えないなどと痒いところに手が届かないことが多くありました。

エレメントの拡張性は今ひとつ

これらのカスタマイズ性の低さがデザイン・機能上の制約になっていると感じます。加えて、データベースの自由度が高まれば開発の幅が更に広がるのではないかと思います。現状、Clickflowで書き換えられるのが文字列のみだったり、データ取得の方法が限られていたりする上に、データベースの名前が後から変更できないという問題もあります。このように、データベースにはまだ改善の余地があるように思います。

データベース名が変更できない

また、全体を通して、キャンバス上の表示と実際の画面のプレビューがズレていたり、ページの複製がうまく機能しなかったりといったバグがまだ多く残っていると感じました。

まとめ

以前はアプリ開発に敷居の高さを感じていましたが、Clickを使うことで、自分の手でアイデアを形にする楽しさを感じることができました。Clickは、興味がありつつも「なんとなく難しそう」と感じがちなアプリ開発において、その敷居を下げてくれる良いツールだと思います。しかし、直感的なアプリ開発という大きな強みと引き換えに失ったものが大きいこともまた事実です。例えば、コードを書く必要がない代わりに出来上がったアプリの動作が重かったり、エレメントの配置を簡単に決められる代わりに絶対位置や相対位置を厳密に決められなかったり、ブラウザ上でアプリ開発ができる手軽さがある代わりに右クリックに対応していないなど操作性に難があったり……

もちろん、今回挙げた改善点の中には、直感的で手軽なアプリ開発というClickの方向性や、リソースの都合など様々な制約から実装が難しいものもあると思います。しかし、方向性を見失わない範囲のUIの改善や新機能の追加によって、Clickがより洗練された、誰にでも使いやすいツールになることを願っています。